日本の淡水魚
■淡水魚とは?
上表は「フィールド総合図鑑 川の生物」による魚類の生活型の分類ですが、 細分化すると切がなく複数の生活型のある種類も少なくありません。 淡水魚といえばコイ、アユ、ウナギなどと思い浮かべますが、 純淡水魚(一次的淡水魚)とされるコイは河口の塩分が海水に近い水域で見かけることもあります。 河口は海水と淡水が交じり合う汽水域になっており汽水魚とも言えます。 アユは海に下るためその時期は海水魚という見方も出来ますし、 ウナギは淡水域に遡上せず汽水域や海で過ごす個体もいるため生活型を分類できません。 このように種類で線引きできるものではなく淡水魚の定義は曖昧です。 一般的には淡水域で見られることが多い種類を淡水魚と呼んでいるに過ぎません。 ただし当サイトでは線引きしています。
淡水魚 純淡水魚 コイ 一生を淡水域のみで生活するもの。 遡河回遊魚 サケ 淡水域で生まれ、しばらくそこで過ごした後に海に下って成長し、産卵のために再び淡水域にもどるもの。 降河回遊魚 ウナギ 海で生まれ、淡水域に遡上して成長した後、産卵のために再び海に下るもの。 両側回遊魚 アユ 淡水域で生まれてすぐに海に下り、しばらくそこで過ごした後に、産卵とは無関係に再び川に遡上するもの。 陸封魚 アマゴ 本来は海と川の間を回遊していた魚が、淡水域で一生を過ごすようになったもの。 周縁魚 マハゼ 本来は海産魚であるが、生活環の一部で汽水域または淡水域に入るもの。 汽水魚 アカメ 周縁魚のうち、一生の大部分を汽水域で過ごすもの。
■当サイトの範囲
ヨシノボリ類は海水魚の本に載っていませんが海に下るため一時は海水魚ですし、 琵琶湖産のヌマチチブを海水(塩分約32‰)で長期間に亘り飼育したこともあります。 「淡水魚」や「海水魚」という図鑑が多いため頭で2つに分けてしまいがちですが、 実際には例外が多くて種類では分けられない。そこで塩分と生物相によって線引きしました。
淡 汽 海 ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ 塩分 0 17 34 (‰) ├───範囲───┤
当サイトの範囲となる日本淡水魚類(日本産淡水魚など記し方は様々)を 便宜上で定義すると、日本において半海水以下(海水を塩分34‰として塩分17‰以下) または相応の汽水生物相を有する水域で 確認された魚類とします。 水生生物(エビ、ヤゴ、カメなど)や購入したキンギョ(金魚は中国を起源とするギベリオブナの品種改良とされています)は含めません。 範囲内で捕獲した国外移入種は含めます。
長良川は河口から約18km上流でキュウセン(岐阜県の動物)、 更に上流の岐阜市の支流でクサフグ(海と陸との狭間で)、 河口から約60km上流でマハゼ(長良川下流域生物相調査報告書)が確認されています。 現在は長良川河口堰により遡上が容易ではなくなり絶えたと考えられます。 キュウセン、クサフグ、マハゼの写真を並べたら、海で捕ったと間違われそうですがこれらは範囲内です。 逆に海でメダカ、モツゴ、フナ類が捕れることもありますがこれらは範囲外です。
表層が塩分10‰で底層が塩分20‰の場合は、表層の個体は範囲内ですが底層の個体は範囲外です。 しかし塩分を層ごとに測って採集することは現実的ではなく、生物相や塩分躍層などを鑑みながら判断します。 それにより塩分15‰でもアサリ(上流にはヤマトシジミが見られる)しか見られない水域は範囲外となります。 このあたりの判断は難しいため原則としては塩分17‰以下を重視します。
■ビワコオオナマズ
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アルビノや弁天様のお使いなどと呼ばれている個体です。その大きさは小さく写っている成魚のビワヒガイが物語っています。 琵琶湖はビワコオオナマズを代表する固有の淡水魚類が多く見られる言わば日淡の聖地でもあります。 撮影にお誘い下さったhtmさんと掲載許可を下さった滋賀県の朝日漁協に感謝いたします。
参考・引用文献 ※不備がある場合は改めますのでお手数ですがご連絡ください。
□ フィールド総合図鑑 川の生物 リバーフロント整備センター 編 山海堂 1996.4.20
□ 海と陸との狭間で
□ 岐阜県の動物 岐阜県高等学校生物教育研究会編 1974.7.10
□ 長良川下流域生物相調査報告書 長良川下流域生物相調査団 発行 1994.7.9